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自作自転車のハンドル

2012 年 1 月 30 日 月曜日

自作ロードバイク (自転車) のパーツ紹介。ハンドル。

ドロップハンドルは、その幅、形状、リーチ、ドロップ、素材を基準に選びます。

ドロップハンドルの幅はその人の肩幅と同じサイズが良いと言われます。一般的には肩幅より狭めならレーシー、広めならコンフォートです。しかし,アダム・ハンセンのように身長が 183 cm もあるのに 38 cm 幅のハンドルを使っている選手もいます。肩幅を測って悩むよりも,まず製品を実際に保持してみてしっくりくるサイズを選びましょう。百聞は一見に如かずです。都内の大きな店であれば在庫もたくさんありますので持たせてもらうといいでしょう。私は 38 cm 幅がしっくりきたのですが,38 cm だと製品の選択肢が狭まることと,スピードメーターやライトを付けたときにハンドルが狭くなることから 40 cm 幅にしました。

形状 1

  • シャロー (クラシック)
  • アナトミック (エルゴノミック)
  • コンパクト (アナトミック・シャロー)

他にも様々な形状がありますが、ロードバイクで代表的な形状は以上の 3 つでしょう。最初はシャローが使われていましたが、その後アナトミックが使われるようになり、最近ではコンパクトが主流になっているそうです。

リーチ

リーチが変わればポジションが変わります。ハンドルを交換してリーチが小さくなった場合にはステムを長くしないと元のポジションはとれません。そのため、フレームを変えずにステムを長くしたい場合にはショートリーチのハンドルに交換すると良いでしょう。シャローでは 120 mm 前後が多かったようですが、アナトミックで 90 mm 前後になり、コンパクトでは 80 mm 前後になりました。

ドロップ

バーエンドとバートップの落差の幅です。アナトミックは 150 mm が普通ですが、コンパクトでは 125 mm 前後になったようです。

素材

安くて丈夫なアルミ合金製と軽くて振動吸収性に優れる反面,高価なカーボン製の 2 つが主流です。

形状 2

ドロップハンドルの中には空気抵抗を減らすためにトップ部が偏平になったモデルや、アウターケーブルを沿わせやすいようにくぼみがついたモデルなどがあります。くぼみは前後についているモデルと前だけについているモデルがあります。ケーブルは後ろに回した方がレバーの引きが軽くなります。ケーブルの取り回し径が大きくなり、インナーケーブルの内部抵抗を減らせるためです。

[PRO-LITE] Chivetta 7075

私が選択したのは [PRO-LITE] Chivetta 7075 です。安め路線ですので素材はアルミで決定。次に重視したのはドロップです。私がロードバイクに乗ろうと思ったのはママチャリで前傾姿勢をとるのに限界を感じたからです。前傾姿勢を取って空気抵抗を減らすためにロードバイクに乗っているのに、ママチャリと同程度の前傾姿勢しか取れないのでは意味がありません。より深い前傾姿勢をとるためにドロップの大きいアナトミックタイプを選択しました。

アルミのアナトミックで一番安かったのが Chivetta 6061 でした。Chivetta 6061 も Chivetta 7075 も在庫処分価格になっていて、どちらも大きくは値段が変わらなかったので Chivetta 7075 にしました。

[PRO-LITE] Chivetta 7075 仕様
社名PRO-LITE (ドイツ) プロライト
製品名Chivetta 7075 チヴェッタ
素材Aluminium 7075-T6 (Triple Butted)
サイズ (幅)400, 420, 440 mm
クランプ径31.8 mm
形状アナトミック
ケーブルガイド前後
リーチ90 mm
ドロップ150.5 mm
公称重量266 g (420 mm で)
実測重量400 mm は 234.58 g, 420 mm は 237.48 g
写真: chivetta_weight_1 写真: chivetta_weight_2
送料込み購入価格Chain Reaction Cycles (イギリス) で 22.75 ポンド
(3 千円) くらい (入手先一覧と製品サイト)

購入してから分かったのですが [PRO-LITE] Chivetta 7075 は実測で 235 g であり、この価格帯では異例の軽さを誇ります。バーエンドはよくしなります。

その後、購入したハンドルについても記載しておきます。

[PRO-LITE] Vercelli 7050 仕様
社名PRO-LITE (ドイツ) プロライト
製品名Vercelli 7050 ヴェルチェッリ
素材Aluminium 7050 (Triple Butted)
サイズ (幅)400, 420, 440 mm
クランプ径31.8 mm
形状コンパクト
ケーブルガイド前後
リーチ80 mm
ドロップ125 mm
公称重量250 g (420 mm で)
実測重量241.16 g (400 mm)
送料込み購入価格Chain Reaction Cycles (イギリス) で 29.99 ポンド
(3,700 円) くらい (入手先一覧と製品サイト)

Vercelli はオーソドックスなコンパクト形状のハンドルです。2012 年からラインナップされたモデルで、2012 年 2 月 20 日現在、公式サイトにはまだ製品ページがありません。形状の関係で [PRO-LITE] Chivetta 7075 よりもチューブのトータルの長さは短いので、軽いかと思ったらほぼ変わらない重さでした。両方ともトリプルバテッド (場所によってチューブの厚さを 3 段階に変える製法) ですので、その差は素材にありそうです。[PRO-LITE] Chivetta の軽量モデルの素材は 7075 ですが [PRO-LITE] Vercelli の軽量モデルの素材は 7050 です。

[PRO-LITE] Vercelli 6061 仕様
社名PRO-LITE (ドイツ) プロライト
製品名Vercelli 6061 ヴェルチェッリ
素材Aluminium 6061-T6 (Triple Butted)
サイズ (幅)360, 380, 400, 420, 440 mm
クランプ径31.8 mm
形状コンパクト
ケーブルガイド前後
リーチ80 mm
ドロップ125 mm
公称重量280 g (420 mm で)
実測重量380 mm は 333.99 g
送料込み購入価格Chain Reaction Cycles (イギリス) で 23.23 ポンド
(2,900 円) くらい (入手先一覧と製品サイト)

ずしりと重いです。Vercelli 7050 のほうにはクランプ部に“POWER, BODY & SOUL”という記載が 2 箇所ぐらいあるのですが Vercelli 6061 にはありません。2011 年モデルの Chivetta にも記載はありません。

[FSA] Energy New Ergo 仕様
社名FSA (台湾) エフ・エス・エー
製品名Energy New Ergo エナジー・ニュー・エルゴ
素材Aluminium 7050-T6 (Quad Butted)
サイズ (幅)400, 420, 440 mm
クランプ径31.8 mm
形状コンパクト
ケーブルガイド前後
リーチ80 mm
ドロップ150 mm
公称重量279 g (420 mm で)
実測重量276.89 g (400 mm で)
送料込み購入価格Hibike (ドイツ) で 43.04 ユーロ (4,500 円くらい)
(入手先一覧と製品サイト)

[FSA] Energy New Ergo はコンパクト形状でありながらドロップは 150 mm あるというツボをおさえたハンドルです。バーエンドはあまりしなりません。

2014 年 5 月 にエアロバーのマウントベースを購入しました。

[EASTON] AeroForce MOD 仕様
社名EASTON (アメリカ) イーストン
製品名AeroForce MOD
クランプ径31.8 mm
公称重量378 g
実測重量385.89 g
送料込み
購入価格
5,000 円くらい
(入手先)

[Profile Design] T3+ を試用する機会を得たので重量を計測しました。

[Profile Design] T3+ 仕様
社名Profile Design (アメリカ) プロファイルデザイン
製品名T3+
クランプ径26.0 mm or 31.8 mm bars
公称重量498 g
実測重量510.2 g
エアロバー 189.67 g
 (エアロバー 87.15 g × 2,
  バーキャップ 前 4.13 g × 2,
  バーキャップ 後 3.56 g × 2),
エアロバー取付ブラケット 122.17 g
 (ブラケット上部 30.54 g × 2,
  ブラケット下部 15.34 g × 2,
  ハンドル固定ネジ+ワッシャー 2 本 10.44 g × 2,
  エアロバー固定ネジ+ワッシャー 4.76 g × 2),
アームレスト 198.34 g
 (アームレストブラケット 24.18 g ×2,
  アームレストブラケット用ネジ 2 本 4.38 g × 2,
  アームレスト 45.71 g × 2,
  アームレスト取付ネジ 2 本 7.10 g × 2,
  アームレスト取付ワッシャー 6.77 g × 2,
  パッド 11.03 g × 2)

[Profile Design] T3+ はハンドルバーの上からエクステンションを突き出すタイプのクリップオン・エアロバーです。このタイプは既に十分にハンドルが低い TT バイクにはピッタリです。しかし,通常のドロップハンドルバイクには [Profile Design] Air Strike のようなハンドルの下から突き出すタイプあるいは [3T] Clip on のようなハンドルと水平のタイプの方が良さそうです。

その後,TT バーブリッジを購入しました。トライアスロン競技ではエアロバーは連結されていなければならないというレギュレーションがあり,2 本出しのタイプのエアロバーをは TT バーブリッジで先端をつなぐ必要があります。私はこの位置にサイクルコンピューターを取り付けたいと思い,[Mr. Control] TRI-BR120P を選択しました。

[Mr. Control] TRI-BR120P TT バーブリッジ 仕様
社名Mr. Control (台湾) ミスター・コントロール
製品名TRI-BR120P for triathlon extention bars
bridge with φ26.0 mm computer tube
素材ナイロン
5 mm 刻みで可変
(85, 90, 95, 100, 105 mm)
公称重量54 g
実測重量56.68 g

2014 年 6 月に [Profile Design] T-MAG を購入しました。ハンドルバーの下からエクステンションを突き出すタイプのクリップオン・エアロバーです。

[Profile Design] T-MAG 仕様
社名Profile Design (アメリカ) プロファイルデザイン
製品名T-MAG
素材マグネシウム合金 (AZ-80)
クランプ径31.8 mm bars
製造国中国
公称重量374 g
実測重量402.86 g
エアロバー 132.22 g
 (エアロバー 59.68 g × 2,
  バーキャップ 前 3.83 g × 2,
  バーキャップ 後 2.60 g × 2),
エアロバー・アームレスト取付ブラケット 154.64 g
 (ブラケット上部 38.52 g × 2,
  ブラケット下部 27.70 g × 2,
  バー・ハンドル固定ネジ+ワッシャ 2 本 11.10 g × 2),
アームレスト 116.00 g
 (アームレスト 34.36 g × 2,
  アームレスト取付ネジ 2 本 7.31 g × 2,
  アームレスト取付ワッシャー 6.01 g × 2,
  パッド 10.32 g × 2)

2 箇月ほど使用した後エクステンションを切断しました。5.6 cm ほど切断し面取りもしました。ミニマムインサートは 3.6 cm でした。切断前は 59.77 g と 59.49 g だったものが,切断後は 50.29 g + 9.20 g と 50.41 g + 9.06 g になりました。意外にも作業屑は 0.3 g ほどでした。このパイプは 1 cm あたり 1.64 g ほどということころでしょうか。

[Profile Design] ZB Bracket Kits 仕様
社名Profile Design (アメリカ) プロファイルデザイン
製品名ZB Bracket Kits
素材鍛造アルミニウム合金 (6061-T6)
クランプ径31.8 mm bars
公称重量65 - 70 g
実測重量121.28 g (60.64 g × 2)

エアロバーの棒部分のことをエクステンションと言うこともあります。下記のエクステンションを購入したので重量を記載しておきます。

[3T] Wrist Relief Extensions PRO 仕様
社名3T (イタリア) スリーティー
製品名Wrist Comfort Bend Extensions PRO
素材アルミニウム合金
クランプ径22.2 mm bars
製造国台湾
公称重量なし
実測重量162.99 g
[3T] Straight Extensions PRO 仕様
社名3T (イタリア) スリーティー
製品名Straight Extensions PRO
素材アルミニウム合金
クランプ径22.2 mm bars
製造国台湾
公称重量なし
実測重量119.56 g
[PRO] Synop Alloy ITU-Legal Shaped Triathlon Bar Extensions 仕様
社名SHIMANO PRO (オランダ)
製品名Synop Alloy ITU-Legal Shaped Triathlon Bar Extensions
素材アルミニウム合金
クランプ径22.2 mm bars
公称重量なし
実測重量141.57 g
[PRO] Synop Alloy S-Bend Shaped Time Trial Bar Extensions 仕様
社名SHIMANO PRO (オランダ)
製品名Synop Alloy S-Bend Shaped Time Trial Bar Extensions
素材アルミニウム合金
クランプ径22.2 mm bars
公称重量なし
実測重量142.89 g

2014 年 9 月に [Kalloy UNO] HB-CR22 360 mm (31.8 mm) を購入しました。アダム・ハンセンの影響です。

[Kalloy UNO] HB-CR22 360 mm (31.8 mm) 仕様
社名Kalloy UNO (台湾) カロイウノ
製品名HB-CR22
素材アルミニウム合金 6061 D.B.
クランプ径31.8 mm
製造国台湾
公称重量270 g (φ26.0 mm ? × 440 mm)
実測重量286 g (φ31.8 mm × 360 mm)
形状コンパクト
ケーブルガイド前のみ
リーチ70 mm
ドロップ120 mm

2014 年 9 月に [DIXNA] J-Fit Ever 360 mm を購入しました。[Kalloy UNO] HB-CR22 は曲線部が急すぎてしっくりこなかったためです。[DIXNA] J-Fit Ever は曲線がなだらかでしかも後端の長さもあって形状は理想的なのですが,素材がアルミニウム合金 2014 のため柔らかすぎです。しなりすぎてしまいます。同社の J-Fit Trad なら素材がアルミニウム合金 6061-T6 で重量はほぼ同じなので,あまりしならないのではないかと推測できます。また交換しようかなぁ……。

[DIXNA] J-Fit Ever 360 mm 仕様
社名DIXNA (日本) ディズナ
製品名J-Fit Ever
素材アルミニウム合金 2014 ダブルバテッド
クランプ径31.8 mm
製造国不明
クリアブラック
公称重量284 g (φ31.8 mm × 360 mm, クリアブラック)
実測重量280 g (φ31.8 mm × 360 mm, クリアブラック)
形状コンパクト
ケーブルガイド下のみ
リーチ80 mm
ドロップ125 mm

2014 年 9 月に [MODOLO] Venus 340 mm を購入しました。こいつのためにアサゾーで [DIXNA] カーボンハンドルシム (26.0-31.8) も購入しました。税込 1,728 円でした。アサゾーは何でもありますね。[DIXNA] カーボンハンドルシムをアルミハンドルに使うと振動吸収性がフルカーボンハンドルに近くなるんだとか。

[MODOLO] Venus 340 mm 仕様
社名MODOLO (イタリア) モドロ
製品名Venus
素材アルミニウム合金 6061 T6 ダブルバテッド
クランプ径31.8 mm (380, 400, 420 mm) or
26.0 mm (340, 360, 380, 400, 420 mm)
製造国不明
ブラック
公称重量273 g (420 mm)
実測重量261 g (φ26.0 mm × 340 mm)
形状CURVISSIMA (アナトミックとコンパクトを合わせた感じ)
ケーブルガイド前後
リーチ89 mm
ドロップ131 mm

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