複数の言語のダイアクリティカル・マークあるいはアクセント記号ないしアクセント符号付き文字および合字などの入力を補助するための秀丸エディタ用マクロ群
英語ではアルファベットは 26 文字ですが、ドイツ語やフランス語ではもっとあります。ダイアクリティカル・マーク付き文字があるからです。ウムラウトやアクサンテギュなどがついた文字 (例えば ä や á) がそれです。ダイアクリティカル・マークはアクセント記号やアクセント符号とも言われますが、そんな名前なんてどうだってよろしい。とにかくダイアクリティカル・マークが付いた文字をどのように入力するかというのが今回のテーマです。
第 1 の方法
まず、IME パッドの文字一覧から文字を探す方法。これは探すのが面倒で目が疲れるし手間がかかります。
第 2 の方法
次に ラテン文字一覧 などを参考にして良く使う文字の一覧表を作り、そこからコピペする方法。まぁ、これも面倒ですな。
第 3 の方法
現地の人がそんな面倒な方法を採用している訳がありません。フランスの方に聞いてみたところキーボードのショートカットで入力できるんだそうです。キーボード・ショートカットなら目も疲れないし楽で良さそうですな。
[コントロール・パネル] → [地域と言語のオプション] → [言語] タブ → [D)...] ボタン → [ ] で [フランス語 (カナダ)] を追加→ エディタ上などで @ → A で、おお!できました!!
] の [詳細(ってこれはドイツ語を入力するときはいちいち切り替えないといけないのですか。うーん、いい線行っていたんですが。ちと面倒。チェコ語やフィンランド語も打とうとなるとかなり面倒です。ちなみに ATOK でも似たような機能がありますが、あれはフランス語とドイツ語のみです。
第 4 の方法
すごい方法を見つけましたよ。何と Microsoft Word では Ctrl + ^ + a で â が入力できるのです!ä は Ctrl + : + A ! もちろん言語の切替等の設定は不要! これはすごすぎる! 他のショートカットも一覧にまとめてみましょう。
á ð | Ctrl + Shift + 7 + A or D (Ctrl + ' + A or D) |
---|---|
à | Ctrl + Shift + @ + A (Ctrl + ` + A) |
â | Ctrl + ^ + A |
ä | Ctrl + : + A |
å | Ctrl + @ + A |
ã | Ctrl + Shift + ^ + A (Ctrl + ~ + A) |
ç | Ctrl + , + C |
ø | Ctrl + / + O |
æ œ ß | Ctrl + Shift + 6 + A or O or S (Ctrl + & + A or O or S) |
¿ ¡ | Ctrl + Alt + Shift + / or 1 (Ctrl + Alt + ? or !) |
© ™ € | Ctrl + Alt + C or T or E |
いや、ホントすごいですね、Word。リングまでありますよ。北欧系の人名入力に使いますからねー。チルダもスペイン系の曲名で使いますし。ただ、ハーチェクがないのが残念。チェコやスロバキアは切り捨てというわけですね。ドヴォルザーク先生を無視するとは Microsoft も強気なもんです。ダブルアキュートが用意されていないのは仕方ない気がします。ハンガリー出身のアーティスト名くらいでしか使わないですし。
とはいえ、第 1 ~ 第 3 の方法から比べるとかなり進歩してます。最大の欠点は Microsoft Word 上でしか使えないこと。長時間、Word で文章入力すると目が疲れてしまいます。エディタ上で使えないと意味がありません。
第 5 の方法
Word のあの機能はあんなに便利なんだから誰かがパクってフリーソフトにしているはずです。きっとハーチェクも実装していることでしょう。ダブルアキュートはなくても我慢できます。
と思って片っ端から検索してみたんですが、見つかりませんでした……。絶対に誰かが作っているはずなんですが……。 「秀丸用欧文特殊文字の入力マクロactmac」というのがありましたがこれは違うし。私の稚拙な検索テクニックを呪います……。仕方ない……。ないものは作るしかない……。
というわけで作成しましたよ。「複数の言語のダイアクリティカル・マークあるいはアクセント記号ないしアクセント符号付き文字などの入力を補助するための秀丸エディタ用マクロ群」の 0.9 を。秀丸エディタの文法を一から勉強するところから初めて約 8 時間でできました!時給 3,000 円で換算すると 24,000 円の作品ですな。ほとんどはユニコードの番号を探す時間だったので実プログラミング時間と勉強時間はかなり短かったと思います。
まぁ、簡単なコーディングですからね。ただ、惜しむらくはサブルーチンの使い方が分からなかったこと。これを使えばコードの量をもっと削減できる気がするのですが。今のところはバージョン 0.9 ということでサブルーチンができるようになったら 1.0 に格上げします。
コンマビロー、ブレーヴ、オゴネクは見たことも使ったこともないので作りませんでした。リングの上にグラーヴが付いているような複数のダイアクリティカル・マークが組み合わされた文字も見たことも使ったこともないので作りませんでした。ドットも見たことも使ったこともないですが一応作ってみました。ちなみに、ゾンカ (ブータン語) はこのブログのタイトルにも使われてますがサポートしてません。Vista でもサポートされなかったくらいだし、許してください。
ダウンロードはこちら
diacritical_mark_098.7z (1316) サイズ: 5.69 KB
diacritical_mark_098.zip (1148) サイズ: 10.9 KB
セット・アップ・マニュアルの秀丸エディタのところ にインストール方法などの解説を記載しましたので使われる方は参照してみてください。7z (セブン・ジップ) の解凍方法については同じく マニュアルの圧縮解凍ソフトのページ を参照してください。
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