うっかり失効からのフルビット
運転免許を失効してしまいました。更新を忘れていて期限が過ぎてしまいました。うっかり失効というやつです。「転んでもただでは起きたくない」と思い、これを機会に原付の免許と小型特殊の免許を取得することにしました。そこで、先日、流山運転免許センターに行ってきました。
よく意味が分からないという方がほとんどでしょうから説明しておきましょう。
運転免許証には免許の種類が記載される欄があります。「原付」、「普通」、「普自二」とかの欄です。この欄を全て埋めた免許証をフルビット免許証と言い、フルビットを達成した者をフルビッターと呼びます。
時間と金さえかければフルビットを達成できると思ったら大間違いです。免許を取得する順番を間違えるとフルビットを達成できないからです。例えば、原付 (原動機付自転車) の免許よりも先に普通自動車の免許を取得してしまうと原付の免許は取得できなくなります。普通自動車の免許を取得すれば、原付は運転できますが、種類欄には「原付」は記載されません。免許証の「種類」欄は運転可能な車種が記載されるのではなく、取得した免許のみが記載されるのです。
私の場合は普通自動車 (現在の中型車) と普通自動二輪、大型自動二輪の免許を取得していますので、原付も小特 (小型特殊) も運転はできますが、免許証に記載はなく、また、原付、小特ともに試験を受けることもできません。
しかし、ここに抜け道があるのです。免許をうっかり失効した場合には 6 ヶ月以内であれば講習を受けるだけで既存の免許を復活させることができるのです。そこで、免許を失効させ、無免許状態時に原付と小特の免許を取得し、発行を保留しておき、その後に講習を受け過去の免許を復活させるという方法です。
「どういう順番で取得したって運転できる車の種類は同じなのだから記載なんかどうでもいいじゃないか」と言う方は何も分かっていません。全ての車種を運転できるようになることが目的なのではなく、全ての欄を埋めることが目的なのです。誰にも理解されない孤高な趣味なのです。無駄を楽しめるようになってこそ心に余裕のある大人というものです。
とはいえ、私はフルビットを目指している訳ではなく、ただ単に「原付」欄と「小特」欄を埋めたかっただけです。現在は欄が 3 つ (中型、大自二、普自二) 埋まっていますが、これが 5 つになったらさざかしインパクトがあるだろう! と思ったのです。使わない免許のために数十万は払えませんが (払えるのが本当の大人です)、「原付」と「小特」なら数千円で済みます。
さて、という訳で原付免許の教本を購入熟読し細部まで完璧にマスターし、免許センターに行ってきました。
しかし! 何と、一度原付の免許を取得してしまうとうっかり失効での復活はできないと言われてしまいました! 色々なサイトに書いてあったのに……。
「あ、このおばちゃん知らないんだな」と思って別の男性職員にも聞いてみたところ、やはり、一度別の免許を取得すると復活させることはできないと言われてしまいました。そもそも、免許を取得した場合には自分の都合で保留することはできないそうです。「違反等があった場合に、こちらの都合で免許を渡すのを保留することはあるが、あなたの都合で免許を保留することはできないよ!」と言われてしまいました。ここまで明確に断られてしまったら、もう普通に免許を復活させる以外にありません。
しかし、復活の申請をしたところ変わったことを聞かれました。「プロさんはそういうこだわりがある方だから普通自動二輪の記載は残すよね?」と。何でも、「普自二」の記載を残すためには 2,200 円余計にかかるそうなのです。残さなければ 8,000 円、残せば 10,200 円。運転できる車種は変わりません。「どうせフルビットできないんだからもういいやー」と思って一度は「消してください」と頼んだのですが、「もしかしたら、他の免許センターならうっかり失効からの原付・小特免許取得ができるかもしれない……!」と思い直して残してもらうことにしました。
驚いたことに免許の取得日が変更されていました。その日に全ての免許を取得したことになっています。これでは初心者と同じです。裏を見ると「初心者標識免除」「千葉県公委」のスタンプが……。何ということでしょう。今までの運転歴が否定されたような気持ちになってしまいました……。あれ……? バイクの二人乗りは書いてないんですが、できるんでしょうか……。
という訳で、運転歴は否定され、お金は余計にかかって何一ついいことはありませんでした。おまけに、「今日は写真とられないよな」と思って頭をセットしないででかけたので、変な寝癖 (シャワーを浴びたので正確にはシャワー癖) のまま撮影されるし。あるとすれば、まじめに原付試験の勉強ができたことくらいです。生半可な気持ちでうっかり失効をするのはやめておきましょう!!
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