SI 接頭語と 2 進接頭語
昨日、ブラっとアキバの User's Side に寄ったら 1 テラバイトのハードディスクが明日入荷するという広告が貼りだされてました。つまり、今日入荷です。ようやくテラバイト時代の到来ですね。
去年から発売のアナウンスはされてましたが、店頭広告をみるまでは忘れていました。発売されるのは Deskstar 7K1000 です。こいつのスペックはちょっとすごい。1,070 Mb/s ということは 133.75 MB/s ですよ。速い。しかも動作音量は 30 dB 以下とそこそこの静音モデル。価格は 49,800 円と思ったより安い。
1,000 GB ということ は 931 GiB で 0.909 TiB。ここまで単位が上がるとズレがかなり大きくなってきますね。
ちなみに Gi という単位。「ぎびー (gibi)」と発音され 2 の 30 乗 (1,024 の 3 乗) であることを示す 2 進数の接頭語です。ここで接頭語についての説明をするー。させていただくー。強引にするー。
SI 接頭語と比較すると分かりやすいと思います。
記号 | 読み方 | 10n | 1 000n | 10 進数表記 |
---|---|---|---|---|
K | キロ | 103 | 1 0001 | 1 000 |
M | メガ | 106 | 1 0002 | 1 000 000 |
G | ギガ | 109 | 1 0003 | 1 000 000 000 |
T | テラ | 1012 | 1 0004 | 1 000 000 000 000 |
P | ペタ | 1015 | 1 0005 | 1 000 000 000 000 000 |
E | エクサ | 1018 | 1 0006 | 1 000 000 000 000 000 000 |
記号 | 読み方 | 2n | 1 024n | 10 進数表記 |
---|---|---|---|---|
Ki | キビー | 210 | 1 0241 | 1 024 |
Mi | メビー | 220 | 1 0242 | 1 048 576 |
Gi | ギビー | 230 | 1 0243 | 1 073 741 824 |
Ti | テビー | 240 | 1 0244 | 1 099 511 627 776 |
Pi | ペビー | 250 | 1 0245 | 1 125 899 906 842 624 |
Ei | エクスビー | 260 | 1 0246 | 1 152 921 504 606 846 976 |
Zi | ゼビー | 270 | 1 0247 | 1 180 591 620 717 411 303 424 |
SI 接頭語表記 | 2 進接頭語表記 |
---|---|
1 KB | 0.976 562 5 KiB |
1 MB | 0.953 674 316 406 25 MiB |
1 GB | 0.931 322 574 615 478 515 625 GiB |
1 TB | 0.909 494 701 772 928 237 915 039 062 5 TiB |
参照サイト: Definitions of the SI units: The binary prefixes
記憶装置の容量は、店頭や広告では 1,000 の乗数で計算されますが、パソコン上では 1,024 の乗数で計算されます。にも関わらずいまだに両者は同じ接頭語が使われています。パソコン上での単位表示は 2 進接頭語を用いるべきです。
例えば、320 GB の HDD を買ってきて PC につなぐと 298 GB と表示されます。これを原因とする初心者のクレームはあるらしいのです。「320 GB の HDD を買ったのに 298 GB しかないんです」というような。しかし、PC 上で 298 GiB と表示させればそうしたクレームは減るでしょう。パソコンでどのように容量が計算されるかは知らなくても、単位が違えばそれだけで違和感を薄くなるのではないでしょうか。
この店頭と PC の表示間の乖離は今後ますます大きくなります。1 TB ならまだ PC 上では TB 表記はされないと思いますが、2 TB くらいから TB 表記されるのではないでしょうか。10 TB の HDD は 9.1 TB と表示されてしまいます。Vista の次の OS では 2 進接頭語を採用してもらいたいものです。ちなみに 8 bit = 1 Byte であるので 100 Mbps といえば 12.5 MB 毎秒 となります。
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