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鹸化価と計量器の誤差が鹸化率に与える影響

計量器には誤差があり、油脂を 100 g 計測したとしても、実際にはそれが 99 g であったり、はたまた 98 g であったりします。また、同じ油脂でもブランドなどによって鹸化価が大きく相違します。そのため、鹸化率 90% の石けんを作ろうとしても、このような計量器の誤差や鹸化価の相違によって実際の鹸化率は 94 % であったり逆に 85% くらいにとどまってしまうことがあります。

計量器の精度や鹸化価の変動によってどのくらい鹸化率が変動するかを下記の表で確認してください。色のついた欄を書き換えると条件を変えられます。計量器の精度については表 1 の油脂の重量と表 2 以降の誤差の欄を、鹸化価の変動については鹸化価一覧表の各項目を書き換えて色々と試してみてください。

ここでは二段鹸化製法を前提としており計量は 3 回行うものと仮定しています。油脂 2 回とアルカリ 1 回です。オリーブ・オイル等の油は全て同時に計量しマイナスの誤差がオリーブ・オイルから発生するものとしています。それ以外の脂は全て同時に計量し、マイナスの誤差がココナッツ・オイルから発生するものとしています。そのため、オリーブ・オイル又はココナッツ・オイルを使わないレシピの場合、表 2 から 表 4 の誤差は正確に計算されません (表 1 は正確に計算されます)。また、アルカリからはプラスの誤差が発生するものとしています。

鹸化価とは油脂 1 g を完全に鹸化させるために必要な水酸化カリウムの重量をミリグラム単位で示したものです。この鹸化価は油脂の脂肪酸組成によって決定されます。油脂 1 kg の鹸化に必要な水酸化カリウムの重量をグラム単位で示したものと同じですね。

同じオリーブ・オイルでもその脂肪酸組成は産出国や季節など様々な要因によって変動します。鹸化価の下限と上限の欄には、鹸化価の変動幅のうち最小値と最大値を記載してください。想定鹸化価の欄には、あなたが想定する油脂ごとの鹸化価を記載してください。油脂 (なたね油など) によっては下限・上限・想定鹸化価の初期値の信頼性は低いので注意してください。

なお、精密計量器 (はかり) については ブログの紹介記事 を参照してください。

レシピ

目標鹸化率とアルカリの含有量
アルカリ
含有量 %
目標鹸化率 %
各油脂の配合割合と鹸化価
油脂 配合割合 想定鹸化価 下限鹸化価 上限鹸化価 単価 (円 / g)
合計 %
オリーブ %
%
%
%
%
%
ココナッツ %
パーム核 %
パーム %
表 1 (誤差なし)
油脂 重量 重量あたり
鹸化価 (g)
投入すべき
アルカリ (g)
鹸化率 (%) 価格 (円)
合計 g
オリーブ g
g
g
g
g
g
ココナッツ g
パーム核 g
パーム g
材料の単価と価格
材料 割合 単価 (円 / g) 重量 (g) 価格 (円)
合計
油脂
アルカリ
アルカリ希釈水 油脂の %
無水エタノール 油脂の %
小計 (素地) 歩留率 %
素地希釈水 素地の %
植物性グリセリン 素地の %

鹸化価の誤差

鹸化価ごとの鹸化率 (計量誤差は考慮していない)
鹸化価 鹸化率 (%) 鹸化価差異
鹸化価が想定通りだった場合 0
鹸化価が上限値だった場合
鹸化価が下限値だった場合

計量の誤差

表 2 (誤差 g)
油脂 誤差込みの
重量 (g)
重量あたり
鹸化価 (g)
誤差込みの
アルカリ (g)
鹸化率 (%) 計量誤差差異
合計
オリーブ
ココナッツ
パーム核
パーム
表 3 (誤差 g)
油脂 誤差込みの
重量 (g)
重量あたり
鹸化価 (g)
誤差込みの
アルカリ (g)
鹸化率 (%) 計量誤差差異
合計
オリーブ
ココナッツ
パーム核
パーム
表 4 (誤差 g)
油脂 誤差込みの
重量 (g)
重量あたり
鹸化価 (g)
誤差込みの
アルカリ (g)
鹸化率 (%) 計量誤差差異
合計
オリーブ
ココナッツ
パーム核
パーム

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